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"chanson" - Plaisir d'amor

 2024年最後に出したビデオは、シャンソンのカバー曲です。

その経緯は、ここ数年お世話になっている方から「シャンソンを1曲何か聴かせてくれないか」とお仕事いただいたことから。

 それからすぐに、"愛の讃歌"や"バラ色の人生"など、知っている曲から知らなかった曲も様々、シャンソンの名曲たちを集めてスタジオや移動中や自宅などで数日かけて聴き、熟考の末選曲しました。


 "愛の喜びは"という楽曲は、タイトルこそ知らないという方も、おそらくどこかで耳にしたことがあるメロディーだと思います(私もそうでした)。エルビス・プレスリーの"好きにならずにいられない"の元ネタでもあります。フランス語の楽曲ではありますが、英語版ではジョーン・バエズのバージョンが有名です。


 今回私はフランス語と英語の歌詞を、またその楽曲への独自の解釈を織り交ぜながらシンプルにささやかに、アコースティックギターの弾き語りという形で収録しました。


 原曲では、"愛の喜び"という題名ですが実は切ない恋愛のこと、タイトル合ってる?と思わず確認してしまう内容で、それはシャンソンやフレンチポップの美学でもあります。

 しかし私の信条としては少し内容が重たい印象。すると時に結婚式で歌われることもあるということを聞き、ともすると独自の解釈で、愛の喜びについて私が思うハッピーな意訳で考えてみてもよいのではと思い、原曲や英語版の歌詞の中で素敵な箇所はそのままに、少し言葉を変えて歌うことにしました。



歌詞について、参考にしたのはジョーン・バエズのバージョンです。メロディーはナナ・ムスクーリ(なんとフランスではなくギリシアの方でした)のバージョンから。

 このように楽曲の構成も人あるいは国によってさまざまで、内容も英語とフランス語で大まかな流れは同じなのですがストーリーが全然違っていたり、人によって微妙にニュアンスが変わっていたりとかなり自由な感じがしました。1784年に作られた楽曲(wikipediaより)というのも驚きです。 


 そしてもう一つ、ビデオを見るとわかりますが、収録に使ったマイクはなんと1本です。それを踏まえてもう一度聴いてみてください。歌とギターの調和、一体感。私はアコギのフィンガーノイズが強い方なのですがどうですか、自然で寧ろいいアクセントになっているほどだと思います。Yawnさん曰く私の前に大きなボールが見えて、そこに沿ってマイクを当てたとのことです(もう少し厳密な説明があるかも)。ビデオに映っているマイクの位置を見てみると、確かに丸みに沿っているように見えました。すごいですよ、発想やアイデア。いつも何かを思いついていて、提案してくれたり試したりしています。ちなみに弾き語りの時(それ以外でも基本)はマイク1本で録ることがほとんどで、2本以上の時の方が珍しいくらいです。やってみるとよくわかると思いますが、すごいことだと思います。


 シャンソンについて、さまざまな名曲を聴いて、調べて、考えて、歌ってという今まで深くは触れてこなかったことを知り歌唱の幅も広がり、こういった嬉しい機会をいただける事に感謝です。


 余談ですが、この曲について調べたり聴いている中で気づいたことがあって。フランス語のバージョンでは、『川の流れは変わらないが、人の思いは変わる』というふうに歌われているのに対して、このメロディーを元に作られたエルビスの"好きにならずにいられない"では『川の水が海に流れていくように、この思いは止められない』と、同じ川の流れなのに別の例えになっていて面白かったです。どちらもラブソングなことも。

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